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記紀・万葉やまとうた「明日香慕情」 - 2017.01.30 Mon

スタッフの松田です。
古の人は、“恋する”という言葉を、異性に限らず、古都・土地、植物、季節などに対しても思い慕うという意味で使われていました。「明日香慕情」では、明日香の宮から藤原京へ都が移った後、山部赤人が神が宿る神奈備山に守られた明日香の自然を讃美し、栄えた昔を思い偲んでおり、その気持ちが歌枕の歌により切に胸に迫ってきます。

  「明日香慕情」〜CD「明日香風」より〜
      作詞:山部赤人 作曲:綱澤僚

   みもろの 神なび山に 五百枝さし 繁に生ひたる
   栂の木の いや継ぎ継ぎに 玉葛 絶ゆることなく
   ありつつも やまず通はむ 明日香の 古き都は
   山高み 川とほしろし
   春の日は 山し見が欲し 秋の夜は 川しさやけし
   朝雲に 鶴は乱れ 夕霧に かはづは騒ぐ
   見るごとに 音のみし泣かゆ いにしへ思へば
   明日香川 川淀さらず 立つ霧の 思ひ過ぐべき
   恋にあらなくに
                       万葉集 巻3-324、325

明日香慕情1

明日香慕情2

―試 聴―(クリックするとご試聴いただけます)


=対訳=
神なび山にたくさんの枝萌え出て生い茂っている栂の木、その名のようにつぎつぎと絶えることなく、いつまでも訪ねてみたいと思う明日香の古い都は、山が高く川が雄大である。春の日は山の眺めがよく、秋の夜は川の音が澄みきっている。朝雲に鶴が飛び交い、夕霧に河鹿が盛んに鳴いている。ああ、みるたびごとにむせび泣けてくる。栄えた昔のことを思うと。
明日香川の淀みに立ちこめている霧がなかなか消えないように、われらの慕情は決して消え失せるようなものではない。

=歌枕より=
“恋にあらなくに”の強い表現が、胸に染み渡ります。そこまで都を思うことができますでしょうか。

歌枕直美CD「明日香風」のお申し込みは




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