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「うたまくら30周年にむけて」vol.16〜和歌劇第2弾「竹取物語」〜 - 2020.08.31 Mon

スタッフの松田です。
菅沼先生との出会いにより、和歌劇「額田姫王」が誕生し、歌枕の芸術活動の世界が広がりました。
そして、翌年2003年、和歌劇第2弾として「竹取物語」公演が決定。「額田姫王」に続き、なぜ「竹取物語」が題材に選ばれたのかを、菅沼先生がその当時にお話しくださっていますのでご紹介いたします。


IMG_4485.jpg

和歌劇竹取物語」2003年〜2004年公演チラシ)


「たまたまある雑誌に“竹取物語万葉集と同時代”という記事が出ていたので興味を持ち読んでみると、ただのおとぎ話だと思っていたのが、実は現代にも当てはまる小説であると知りました。テーマは、古代から続いてきた日本の伝統と外国から入ってきた文化との間に生じた葛藤であり、私たちの祖先が解決していった時の知恵が、この物語だと思いました。当時の超大国は唐で、新生になった日本国の朝廷(藤原京)は、漢方医学などの思想や、毛皮など珍しい渡来品、通貨の発行などの政治制度を取り入れて、日本列島を改造しようとします。それに対して、古代からの伝統を守っていこうとする抵抗勢力・かぐや姫たちとの間で争いが起き、帝の武力によって、かぐや姫に象徴される古代からの伝統は、歴史の表舞台から消えていきます。物語はそこで終わりますが、その後の歴史を見ると、古代からの伝統は外来の文化と融合した形で復活してくるのです。その様な歴史、経緯こそ、昔の人がこの物語と共に残してくれた宝物ではないでしょうか。」

こうして誕生した和歌劇竹取物語」初演は、 「額田姫王」初演と同様に、2003年11月22日 アクトシティ浜松中ホールにて、かぐや姫役の歌枕を主演に、小編成のオーケストラとパイプオルガンを伴奏に、男性ソリスト、コーラスの方々で構成された和製オペラとして、美しい舞台演出とで上演しました。観客の皆様より、大変ご好評をいただいた公演となりました。

竹取物語 竹取物語写真2
 
(2003年11月22日 アクトシティ浜松中ホール)


菅沼先生と歌枕の公演後の感触は、とても良い作品になったけれど、まだ何か私たちらしい新しい舞台作品をつくれるはずと試行錯誤。翌年2004年5月29日大阪公演(ドーンセンター)では、古代美術・工芸品や紋様の映像を映し出す新しい演出で、歌い手は歌枕のみ、役者である語り部との二人舞台で物語を進行するという新しい形式での和歌劇として上演しました。

また同年秋2004年9月19日には、菅沼先生との出会いのきっかけにもなりました共同通信配信記事の取材があった奈良県磯城郡川西町・コスモスホール共催で再演。磯城郡には、竹取公園もあり、かぐやの里とも言われています。地元の小学生もコーラスで出演し、「藤原京の歌」を歌うなど、地元の方と一体での公演となりました。

IMG_4479.jpg

(2004年9月20日奈良新聞)
* 記事をクリックすると拡大されます。


まだ生まれたばかりの菅沼先生と歌枕のオリジナル舞台「和歌劇」は、ここから多くの作品が生み出され進化続けていきます。



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