fc2ブログ
topimage

記紀・万葉やまとうた「紫の恋」 - 2017.02.13 Mon

スタッフの松田です。
万葉集の中で代表的な女流歌人額田王と大海人皇子(天武天皇)の相聞歌。
蒲生での薬狩りの時、偶然二人は再会します。今は兄 天智天皇の妻である元の妻 額田王に大海人皇子は手を振ります。この時代、手を振るということは、恋しい人の魂を引き寄せる求愛のしるしだったそうです。
「やまとうたコンサート」では大変人気曲で、歌枕の演出により会場の男性の皆様に手を振っていただくことから曲がはじまります。

  「紫の恋」〜CD「あさね髪」より〜
      作詞:額田王・大海人皇子 作曲:綱澤僚

   あかねさす 紫野行き 標野行き 野守は見ずや 君が袖振る
   紫の にほへる妹を 憎くあらば 人妻ゆゑに 我恋ひめやも          
                       万葉集 巻1-20,21


紫の恋額田1

紫の恋大海人1

―試 聴―(クリックすると試聴いただけます)


=対訳=
あかね色に染まる紫の草がはえている天皇のご領地を行き来しながらそんなことをなさって、野守が見ているではありませんか。あなたが袖をお振りになるのを。
紫のように美しいあなたが憎かったら、人妻と知りながら、私はどうしてあなたに恋こがれようか。

=歌枕より=
和歌劇で額田王を演じて、この歌を歌った時、額田の女性としての品性を体感しました。この歌にまつわる様々な節がありますが、私はそのような節より、歌から感じ取る人間像に興味があります。歌ってこそ感じられる世界もあるのだと知ることができました。

歌枕直美CD「あさね髪」のお申し込みは




● COMMENT ●

“高貴な歌”

高貴な唄という感じがします。発表会にて熱演され、男性の生徒さんが照れくさそうに手を振られるのが何ともいいですね。どんな想いでこの唄を読んだのでしょうか。聞かせて頂くのが楽しみです。


管理者にだけ表示を許可する

トラックバック:

http://utamakurastaff.blog.fc2.com/tb.php/453-32d59d7d
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)

記紀・万葉やまとうた「梅と宴」 «  | BLOG TOP |  » 記紀・万葉やまとうた「み吉野の恋」

プロフィール

utamakurastaff

Author:utamakurastaff
アーティスト歌枕直美のライブを中心とした様々な音楽活動を、コンサートスタッフがレポートいたします。

リンク

このブログをリンクに追加する

最新記事

カテゴリ

ライブレポート (96)
茶論「みやびうたコンサート」レポート (17)
茶論コンサートレポート (182)
活動レポート (71)
CD『言の葉』 (5)
歌枕直美音楽教室 (23)
未分類 (24)
茶論「やまとうたコンサート」 (113)
お客様メッセージ (2)
海外公演 (32)
時代を語るピアノの響き (15)
記紀・万葉「やまとうた」と和歌劇 (33)
案内 (1)
コンサート情報 (15)
コンサート案内 (50)
うたまくら茶論 (9)
活動情報 (14)
プロデュース (11)
茶論歌枕オリジナル料理 (10)
歌枕直美のやまとうたを歌う会 (7)
うたまくら30周年にむけて (51)
歌枕直美友の会 (1)
時代を語るベヒシュタインの響き (1)
ご縁 (1)
徒然 (1)

最新コメント

検索フォーム

月別アーカイブ

RSSリンクの表示